初心者・未経験者でもCADオペレーターになれる! ~CADオペレーターの仕事・求められるスキル・勉強、転職方法をご紹介~

みなさん、「CADオペレーターという仕事に興味があるけれども、具体的にどういう仕事なのか、どういう業界で活躍できるのか」とCADオペレーターという名前だけ知っており、詳細を知らない方も少なくないでしょうか。
ここでは、CADの仕事や活躍できる業界、CADオペレーターになるためにはどうすればよいかなどCADオペレーターになりたい方に知ってほしいポイントを紹介します。

■CADとは


CADとは「Computer Aided Design」の略で、コンピュータを使用して設計や製図をするシステムのことをいいます。日頃私たちが使っている自動車やスマートフォン、テレビや冷蔵庫、アパレル業界でのパターンメイキングなどのほとんどは設計図面を参考に作られており、産業分野においてCADはもはや欠かせないものとなっています。
近年、建築業界ではBIM(Building Information Modeling)という概念が登場し、設計および施工段階での業務効率化も期待されています。ものづくりにおいてCADの果たす役割はこれからも広がっていくでしょう。

■CADがもたらしたこと

CADが登場する以前は、設計図はドラフターと呼ばれる製図台を使って手作業で描かれていました。1960年代に登場したCADが一般企業に普及し始めたのは1980年代、現在も汎用CADとして数多く使われているAutodesk社の「AUTOCAD」が誕生したのもこの頃です。

CADの普及によってもたらされたメリット

1.  効率的な製図が可能に

手書きでの製図作業には膨大な時間を要していました。また一本一本線を引いていく作業においても、線の太さを均一に保つ技術が求められましたが、CADを用いてコンピュータ上で操作をすることで、均一の線を描くことはもちろん、同じ線や図形を繰り返しコピーで描くことも容易になり、効率的な製図が可能になりました。
図面を修正する場合も、該当の箇所だけを消しゴムできれいに消すのは意外に骨の折れる作業ですし、紙が破れてしまうというトラブルも起こり得ました。CADであれば特定の箇所を簡単に修正できますし、また、修正前のデータと修正後のデータをそれぞれ残して比較することも可能です。CADの導入により、製図作業を飛躍的に効率化することができるようになりました。

2.  図面のスムーズな管理・共有

手書きされた設計図を紙で保管していると、図面の劣化や破損、紛失や保管場所の確保といった問題もあります。CADの普及によって、それらの問題の多くが解決しただけでなく、関係者間の図面情報のやりとりも容易になりました。手書き図面では基本となる図面をもとに各業者がトレーシングペーパーを使って書き写し、そこに必要な情報を書き足していましたが、作成データをコンピュータ上やサーバー上に保存することで簡単に共有することができます。
 
このようにCADの果たす役割が拡がるなか、昨今CADに携わる人材(CADオペレーター)の不足が顕著となっており、各企業はスキルのある方だけでなく、初心者でもCADの仕事に意欲のある方ならば積極的に採用を進めています。

 


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■CADが求められる業界とは

では、実際CADはどのような業界で利用されているのでしょうか。

1.   建築・土木業界

住宅やビル、学校や工場などの建物を建築する建築業界と、道路やトンネル、橋、ダムなどのインフラ整備を行う土木業界では多くのCADオペレーターが活躍しています。建築といっても構造に関わる図面だけでなく、電気の配線図や水道の配管図などの図面も存在します。

2.  インテリア業界

インテリア業界では主に建物の内装に関する設計が行われます。CADオペレーターはインテリアデザイナーやインテリアコーディネーターの指示のもと、室内の壁や床を選定したり、照明デザインやインテリアコーディネートなどの内装設計の補助を行います。

3.  自動車・航空業界

自動車・航空業界のCADオペレーターは、大手メーカーが開発する航空機や自動車などの部品作りのための機械設計業務に携わります。3DCADが多く使われることから、仕様書などを見て3Dをイメージしながらモデリングできる技術が求められます。

4.  精密機器・家電業界

携帯電話やスマートフォン、タッチパネルの液晶やパソコン部品、検査装置や分析機器など、さまざまな電子部品を含む機器類の設計においてもCADオペレーターが求められます。この業界も近年3DCADを用いる企業が増加しつつあるため、手描きの図面や2D図面を3D図面にデータを描き起こすという業務も増加しています。

上記のようにCADは様々な業界で利用されており、活躍できるフィールドは多くあります。また、業界によってCADオペレーターに求められる知識やスキルは異なります。ご自身の目標やキャリアプランを描き、目標とする業界に応じたCADのスキルを習得していきましょう。

 

■CADの需要性と将来性

CADはものづくりの業界において、もはや欠かせないツールです。CADオペレーターの仕事がなくなることはありません。しかし、CADオペレーターとしての仕事は二極化すると考えられます。

1.  正社員を目指すなら設計のスキルを身に着ける

CADが使えるだけで正社員になれる時代は終わりました。正社員を目指すなら、建築、インテリア、機械、電気といった各分野の設計知識を身につけましょう。全くの未経験からいきなり正社員を目指すのは難しいかもしれませんが、未経験可・まずはCADオペレーターから徐々に設計者を目指す、という求人もあります。

2.  CADオペレーターはなくならない

確かに図面のトレースだけを行う仕事はなくなる傾向にありますが、「働き方改革」が叫ばれている昨今ではどの企業でも「業務の効率化」は重要な課題です。設計士やデザイナーがよりコアな業務に集中するためにも、設計士の補助・アシスタントという立ち位置における派遣社員やパート、アルバイトといったCADオペレーターの仕事はこれからもなくならないはずです。

 ある程度図面の知識は求められますが、設計士の意図をくみ取った作図はAIにはできません。付随する資料作成やデータ入力などの事務作業も兼任するCADオペレーターは今後も求められます。3DCADやPhotoshopやIllustratorなどの関連するソフトの習得などもさらなるスキルアップの手助けとなるでしょう。

 いずれのキャリアを目指すにしても、より高い志を持ち、新しい情報にアンテナを張り続けることで、求められる人材として活躍していける道が開かれていけるでしょう。


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■CADオペレーターに求められるスキル・素質とは

CADオペレーターの仕事は、CADソフトを使って設計士やデザイナーの設計補助、図面の作成や修正を行います。したがって、設計士やデザイナーの意図を汲み取った上で指示どおりにいかに正確に、いかに素早く作図できるかがCADオペレーターには求められます。そのためにはCADソフトの様々な操作コマンドを理解し、いかに使いこなすかが重要なスキルとなります。
 では、それ以外にCADオペレーターにはどのようなスキル・素質が求められるのかをみていきましょう。

1.   ものづくりに興味がある

 CADオペレーターとして、正確にそして素早く作図ができるというスキルは確かに重要ですが、その図面に描かれているものに興味・関心があるかということも重要です。建築なら建築、インテリアならインテリアへの興味・関心を持っているかいないかで図面の出来栄えは変わります。設計士やデザイナーの意図をきちんとくみ取った図面を描くためにも、その分野への関心を持ち、業界の動向にもアンテナを立てることが大切です。
興味・関心のある分野であれば、「この図面は何のためにあるのか」「ここは間違いではないか」など、図面を読み取り理解する力も磨かれ、自ずと向上心も湧くものです。そこからCADオペレーターから設計士やデザイナーへのキャリアアップへの道も開かれてくるのではないでしょうか。

2.  コツコツと地道に仕事ができる

 CADオペレーターは出勤してから退勤するまで、パソコンの前に座っての作業が一日のほとんどを占めます。そのため長時間のデスクワークに抵抗がなく、一つのことにじっくり取り組める人やコツコツと地道な作業を続けられる人に向いています。また同じような作業が続いたとしてもいい加減にならず、丁寧に取り組んでいく姿勢も求められます。
ただ、机に座ったまま長時間集中し続けるのは大変なことです。上手に休憩を挟みながら、集中するときは集中する、休むときは休む、とオンオフを上手く切り替えることも大切なスキルとなります。

3.  周りの人とコミュニケーションをとれる

 CADオペレーターの仕事は一人で完結するものではありません。設計士やデザイナーからの指示通り作図するには、不明点などを確認しコミュニケーションを取りながら進める必要があります。ちょっとした判断や作図のミスが大きな設計ミス、大幅な時間のロスにつながる可能性もあります。分からないことがあれば後回しにせず、すぐに確認することが大切です。
また、CADオペレーターはCADを使っての作図以外にも、製品などの仕様書作成や事務作業を兼任する場合もあります。周りの人と積極的にコミュニケーションを取ることが、仕事を円滑に進めることにもつながってくるでしょう。

 CADオペレーターとして、CAD操作のスキルを向上させることは確かに大切です。また、ここでみてきた3つのスキル・素質もあるに越したことはありませんが、何よりも「CADオペレーターのお仕事に興味がある・やってみたい」と少しでも思いがある方は、今よりも一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

■CADオペレーターになるために

CADオペレーターには必須資格が存在せず、専門の学校で教育を受けることが必須の職業ではないため、CAD初心者や未経験の方でもやる気さえあれば、受けいれてもらえる企業はあります。ただし、未経験の方に関しては、就職・転職活動を行う前に基本的スキルを習得しておくことをお勧めします。
実際、企業は全くの未経験の方よりも、基本的なスキルを身につけていることやスキルを習得するために自発的に勉強する熱意、CADの仕事への本気度を評価していることが多いです。
また、今すでにCADの仕事に携わっておりキャリアステップとして転職を考えられている方も、自分自身の目標とするキャリアに求められるスキルを事前に勉強することで、より好条件な企業への転職への可能性も高まります。

CADのスキルを学ぶ方法としては様々ありますが、当サービスの完全オンライン型のCAD専門スクールでCADのスキルを習得できる方法をご紹介します。

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